2009年3月14日 雨のち うす曇り
雨があがって肌寒い新国立美術館に入ると、木にピンクのお皿がぷらぷらぶら下がってた。平川滋子さんの作品。光を感じると色がピンクになる。植物はこんな薄曇りでも葉を広げて光合成してるんだね。
新国立美術館に行って来ました。
多摩美グラフィックデザイン科で同級生の金田実生ちゃんが『ART FILE 2009』に選ばれていて、自分のことのように嬉しい。
実生の絵は、せつなくなるほどに真摯です。
目を細めて首をかしげ、キャンバスを見つめる彼女の姿が浮かんでしまうけど、そういうこととは関係なく、吸い込まれそう。
不確かで忘れられない、ちいさな心の震えみたいなものをなんとかしてその紙の上に表現しようとしている。「いま、生きている」と言う実生の喜びを感じます。
ペーター・ボーゲルス氏の映像と音の作品、好きだった。みんながいっせいにいろんなコト言い出したら、何にも聞こえない。
わたしは最近、人に会いたいと思ってる。人と会うと摩擦のようなものが起きて、とても疲れるけれど、今は自分から会いに行きたい。
1973年生まれの斎藤芽生さんの作品、椎名林檎というヒトが絵描きになるとこんな風だろうか。少し先に1974年生まれの宮永愛子さんのインスタレーション。彼女たちが見る昭和という時代は、まるで外国人が日本の昭和を見るようなイメージのフィルターがかかっていて、驚いた。10歳年が違うだけで、わたしの思う昭和とちがう。
ひさびさの東京は外国みたいだった。
