今回のBLM(#blacklivesmatter)と同時に、#asiansforblacklivesmatter を見かける。
.
アメリカに移住した中国人は1882年に制定された中国人排斥法で差別を受け、貧困生活を強いられた。第一次世界大戦中、日本が敵国で、中国が同盟国だったアメリカは、中国と有益な関係を保ちたくてこの法律を排斥し、中国人をモデル・マイノリティーにした。モデルマイノリティーとは、アメリカ中流社会へ同化し、努力すれば白人と同じテーブルに座れるという、少数派移民の良い例。
.
1960年代に黒人の自由運動が起きた時、アメリカ政府はモデル・マイノリティーである中国系アメリカ人と対比させ、アフリカ系アメリカ人のコミュニティーを非難した。この時、比較的裕福だった中国系アメリカ人も、自分たちを優位に位置付けた。
.
今、中国系アメリカ人の若い人たちが「この少数派モデル神話は白人至上主義によってつくられたもので、私たちはBlackより優れてなんかいない。自分たちの特権を認めて黒人のサポートをしよう、黙っていたら自分たちも共犯になる」と声をあげている。
.
冷戦中、アメリカは日系アメリカ人の待遇を良くした。親善大使的な振る舞いを日系・中国系アメリカ人に望み、彼らもまた生き残るためにアメリカ中流社会へ溶け込んできた。若い子たちは、まず親の世代がもつ黒人への差別意識を変えようと言っている。
.
イギリスにいた時、日本人の男友達が、なぜ自分がヨーロッパでモテないのか?という独自の理論を立てた。彼曰く、オスは劣性の者を好み、雌は自分より優性の者を好む。これはDNAで決まってるからしょうがない。だから、日本人男子の自分は白人女性にモテない。日本人の女子がモテるのは、白人男性が自分より劣性の女性と付き合ってみたいから。日本人の子は、東南アジアの男性と付き合いたくないでしょ?でも、日本の男は、東南アジアの女性と付き合いたい。それと同じだよ、と。
.
その時、なんだか納得した自分がいた。
.
近所の女子中学生が、「アメリカから学校に先生が来るから、楽しみにしていたのにその人、中国人だった。がっかり。」と言った。外人(ガイジン)=白人、そしてアジアの他国に対する偏見もオトナや報道が植え付けていると思う。知らぬ間に、若い人に根付いている。現政権が、いまだにアジアのリーダーだということを前提に話す姿も、加担してると思う。
.
私たちの文化は、白人至上主義にのっかってる。
.
日本も、幼稚園の頃からいろんな人種が一緒で、ともだちは家に帰れば、自分とは違うご飯を食べて、親と違う言語で話すのをただ違うんだって知る。で、そういう子たちが人種とか関係なく、恋に落ちてようやく日本もグローバル化するんじゃないかな。
Royal College of Art留学中の写真、ドレッドヘアでした。
