文化と、身体のこと

2020年6月5日金曜日

制作メモ 展覧会

t f B! P L
『5年間の海外生活が私の体を加工した。異国の仕草や表情が筋肉を変え、このカラダは外国語を話す。ファッションとしての肢体が人々のキモチをとらえ、太ればまるで失敗かのように嘆く。知りたいのは、身体と言う衣服をはずし、何が残るのかということ。』


1997年(23年前!)、にっせんれん画廊で行った展覧会でのステイトメント。

展覧会の写真を整理しながら、当時のことを思い出した。
イギリスから帰国して間もない頃、市民プールで監視員さんに「日本人ですか?」と聞かれた。「どう見たって日本人でしょう?」と思った。運転席で信号待ちの私に、小学生の男子が「ハロー」と話しかけてきた。「Hi!」と、外人っぽく答えた。サービスエリアで歩いていると後ろから「今日はいい天気だねぇ」と英語で話しかけられ、「なんで、私が英語しゃべると思った?」と聞くと「なんとなく。」と言われた。

ちょうどその頃、女子高生に「いまの夢」について尋ねたら、「痩せたい」という答えがとても多くて驚いた。当時の雑誌は外国人モデルがとても多くてみんなほっそり、足が長い。ダイエットしても体型が変わるわけじゃないし、外国人にはなれない。



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