夏休みに子どもたちと、大岡信ことば館でワークショップを行います。

2013年7月7日日曜日

子ども芸術大学

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 【ふじのくに子ども芸術大学/2013講座】

夏休みに子どもたちと、大岡信ことば館でワークショップを行います。


8月1日(木)「いろ・色・カード」

外に飛び出して、見つけた色を赤・青・黄の3色だけで作って、名前をつけよう。


8月7日(水)「ファンタジー生き物図鑑」

デタラメの言葉から、不思議な生き物を考えよう。


8月21日(水)「リサイクル・ことば」

家にある、いらないものを使って、文字のアニメーションを作ろう。


*いずれも、13:00~16:00/各回参加費:1000円(材料費込)


2010年から小学5・6年生対象にワークショップを行っています。一講座3時間、長いかなぁと思うけど、子どもたちは休憩もとらずにものすごい集中力を見せてくれます。

プログラムを始めたきっかけが、3つ。
1つめは、友人が6年生2クラスに声をかけたところ、美術館へ家族で行ったことがある子どもはたった3人。えーっ、そんなに美術館は、とおい存在??

2つめは、英会話スクールのイギリス人講師から聞いた話。20〜30代のOLさんたちに「来週のテーマは、Art&Design。自分の好きな作家の作品や面白いデザインをそれぞれ紹介して!」と言うと、
「絵、描けない。」「美術館、行ったことない。」
「小学校の写生大会で、賞もらったコトある」
じぇじぇ。(や、当時はガックシ。)これでは、彼女たちが母親になっても、美術館に足を運ぶまい。
イギリスは、美術・デザインが国にとって重要な輸出産業になると捉え、小学5・6年で熱心に取り組んでいる。彼は文学部出身だけど、美術館へよく足を運び、現代美術は、“思いもよらぬモノの見方ができる窓”という。
絵がうまい、下手ではなく。どんな風に世界を眺め、自分なりに疑問?や、問題を見つけるか。そこが、大事。試行錯誤しながら、自分のちいさな疑問や問題を解決する力は、創造力。どんな職業に就こうとそのクリエイティビティは、必要じゃないのかな?

本当に、電車から眺める景色のようなフォント。copyright:Emma Wiiliams

3つめは、イギリスと日本の学生が同時に、携帯電話で書体を変えることができたら、どんなフォントを提案するか?というプロジェクトを行った時。ユーザーは若者。

日本の学生が、ヒップホップっぽいとか、〇〇ちゃんがしゃべってるみたいなカワイイ感じとか、見た目のイメージを軸にした表現だったのに対し、イギリス人学生の発想はまったく違った。当時、王室御用達のBurbery社と、chav(ヤンキー)と呼ばれるワーキングクラスの子たちで起きていた問題を取り上げ、これは彼らの問題ではなく、根強く残るイギリスの階級社会の問題!と、バーバリーチェックが増殖するfontを考案。ある女子学生は、毎朝の通学はバス〜地下鉄〜電車で、隣りの人とくっついてしまうほど混んでいる。窓の外を見れば、建物は家も工場もつながった風景だ。“私は、この現代の距離感を書体にしました、”と。

問題提起のしかたの違いに愕然とした、
そして、決めた。オトナになってからでは、遅い。
小学生とワークショップをやろう。

今年は、大岡信ことば館で小学4年〜中学生を対象に行います。
単発での参加も、連続参加も可能です。

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いろ・色・カード

「いろ・色・カード」みんな、素敵な名前をつけるでしょう??セミヌケチャは、蝉の抜け殻の色です!

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