第1回「土がぼくらにくれたもの」活動報告展示開催中です。

2014年3月20日木曜日

アートロ

t f B! P L

 


おわったというより、始まったばかり。

2008年のある日、晴天の静岡から東京に着くと、嵐だった。ビルの吹き溜まりに、たくさんの壊れたビニール傘。これを作った人って、この傘がどんな風にその役割(命)を終えるのか、考えているんだろうか…。あの日から、私は土を焼くのがこわくなった。焼き物は、人類がはじめて化学変化を利用したできごと。土は焼いたら、別の物質に生ってもう、元にはもどれない。

2011年4月16日仙台市に隣接する多賀城市を訪ねた。3ヶ月後にその地で見た瓦礫の山に呆然とした。100年先分までのゴミ。自然に戻ることのできない素材は海を渡って、よその国へも漂着する。便利のためにたくさんいろんなものを作ってきてしまったけれど、それは何でできているの?それ、ホントに必要?

ARTOROの活動を始めた頃、「土さえあれば生きていける」なんて、ずいぶんストイックだったけれど、ちいさな気づきや発見に、うきうきした。人は工夫して生きるんだ、それは喜びだ。うまく行かない時、仲間がいい方法を見つけ、それいいね!とシェアしていく。それはとても素敵な人間の営みだと思った。弥生の人も、同じ人間なんだよね。

私たちの祖先が、こっちの方がいいね、と選んできた結果が、今の暮らし。私たちも未来に向かって、 選んでいくんだと今、はっきり思う。

2012年の5月、ずっとつき合ってくれた登呂会議の田嶋くん、荻原さん、米のプロ・長坂さん、米農家の青木さん、大村さん、土笛蒐集家の菊池さん、考古のプロ・稲森さん、何より半年を本当に楽しく過ごしてくれた参加者のみんなに「ありがとう」と言いたい。どこかのエライ人が言った言葉より、この身体で実感したこと。そこから飛び出す「なぜ?」を放っておかず、この手で確かめていくんだろうな。今はもう、次の「?」をもってるもの。

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というわけで、第2回「土がぼくらにくれたもの」の開催予定です。

5月18日(日) :第1回『土から、粘土をつくる』 講師:本原令子
6月 8日(日):第2回『土で、稲を育てる』 講師:長坂潔曉
7月 6日(日):第3回『土で、器をつくる』 講師:本原令子
9月21日(日) :第4回『土を、焼く』 講師:本原令子
10月19日(日):第5回『土で育った稲を穫る』 講師:長坂潔曉
11月16日(日):第6回『土からの恵みを食べる』 講師:長坂潔曉

*各回とも13時〜16時。9/21と11/16は10時〜16時。
対象:高校生以上
定員:30名
会費:20,000円(全6回・教材費込)
【お問合せ】
電話:054-288-7122(登呂博物館ミュージアムショップ宛)

今年度は、小学校4年生以上対象の講座を夏休みに行いたいと考えています。

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