2005年3月31日
ユニット「てんてん堂」の刺繍絵本
サラリーマン奉公に出る侍のお話
宴ちゃん。←この名前がもう、フツウではない。お父様が国際的な名前にする!と日本の通貨『YEN』の音を当てて、この字にしたそうです。うたげチャンじゃないよ。
多摩美のグラフィックデザイン科を経て、天下の博報堂へ。在職中、朝日広告賞の大賞受賞という華やかな人生から今、御殿場市にて2児の母をやっている。たぶんね、フツウの皮をかぶっているけれど、この才能はとまらない。てんてん堂というユニットのもと、サラリーマン侍を描いたミシン絵本「歳月不待人」(歳月人を待たず)を作ったり、みょーに濃い人形を作っては子供達に読み聞かせなどしているらしい。(ちなみに頼まれてもいないのにできてしまった人形たちも多く、それについては「出番を待ってるの」と言ってました。)
最近は息子2人のいらなくなったおもちゃやら廃材を使ったラヴリーなものを産み出している宴ちゃん。これらの立体が家のあちこちにある図を想像していただきたい。ちなみに鴨居に飾ってあった下の「メロン姉妹怪獣」を見て、3歳の女児は泣いたそうだ。
次男・晴クンがまだ遊んでいるものも創作の餌食になっしまったりするらしい。基本的には子供達が使い古したものたちにアリガトの気持ちを容れた記念碑的なもの。
陶芸家の滝口さんが教えてくれたのだけど、京都では『ほしつきさん』という小さな神様が家の中のあちこちに棲んでいらっしゃって、お正月にはちいさな鏡餅をお供えするんだそうです。宴チャンちのほしつきさんが一ケ所に集結した展覧会が4月に富士芸術村(すばらしく旧い日本家屋←出展者募集中らしい)で開催されていました。私たちを迎えてくれた彼女の“愛し”の作品たちはタイヘンに、たまらなかったです。
宴チャンみたいにニヤニヤしながら“愛しの器”最近つくってるかな、わたし?
器はわたしのキモチを受け止めてくれる、容れ物。空っぽなキモチのときは空っぽなものができる。それも、いっかあ。ってか、空っぽ、カッコよくない?

